
冷房の設定温度がある。
28℃がよろしいと言われていたひとときもあった。
適度に冷房を使用し・・と推奨された夏でもあった。
この設定温度を20度にし、強風にしたところで、
室温が20度になる訳ではない。
20度目指して、頑張ってくれるだけである。
「なんとか20度を目指したい!」
努力目標と言える。
これは、あれに似ている。
《メーカー希望価格》
面白い言葉だ。
どうか、許されるならば、この値段で買って頂きたい。
私達の希望は、この金額です。
あくまで希望だと公言している。
「安くしろ!」
シュプレヒコールのデモまでしなくとも、
「勿論安く売ります」の姿勢がうかがえる。
《定価》という定めた値段があるにも拘わらず、
希望数値を設定しているあたりが、
自由経済っぽくて、面白い。
メーカーの低姿勢と高姿勢が同時に示されている。
「オレんとこは、一切値引きしねぇ!」
コダワリのオヤジがいるラーメン屋なんかだと、
「TV取材もさせねェ!」
となり、純粋に味で勝負の世界に持ち込んでいる。
「冷房設定温度だと?そんなもん、切っちまえ!」
扇風機全開の首振りでしのいでいたりする。
そんな希少な店こそ、壁のメニューに張って貰いたいものだ。
《ラーメン 当店希望小売価格 800円》