八郎潟(その昔)
日本一低い山はどこに?
大阪の《天保山(てんぽうざん)》が標高4,5mで、
最も低いと言われている。
しかし、宮城県の石巻にあるこの山が、それを抜いた。
《日和山(ひよりやま)》 標高3m
東北の震災の影響で、以前6mの高さだったのが、
3mに縮んでしまった。
今、この山が日本一だと言われている。
しかし・・・
先日、秋田県の大潟村にいた。
その昔、八郎潟を干拓して出来たのが、
大潟村の広大な農地平野である。
そこに、この山を見つけた。
《大潟富士》
なんと!
標高0m!
どういう事だろうか?
八郎潟の干拓は、難事業だった。
東京の
山手線の内側ほどの面積の水を抜いたのである。
抜くために、海岸に堤防を築いた。
一種のダムをこしらえ、内部の汽水をすべて汲み出した。
一年以上かかって、水を抜いた。
わずかに盛り土はした。
しかし、山手線内部にすべて高さ5m以上の盛り土など、
出来ようハズもない。
つまり、現在、タワワに稲が実っている大潟平野は、
海面下にある。
常に、水を海に汲み出している。
そこで、ほぼ真ん中に、盛り土をして山を造った。
《大潟富士》
頂上を、海抜0mになるように造ったのである。
ここまで、水を抜いたのだと、忘れない為だろうか?
自然にできた山ではない。
盛り土だ。
しかし、天保山とて築山である。
大潟富士を日本一と言ってもいいような気がしてきた。
なんせ、最も高い富士山と標高差3776mあるのだから。