
友人が、海外から帰ってくる。
なにがしかの、嬉しいお土産をたずさえて来る。
「タイのみやげだヨ」
ナッツ類の詰め合わせのようだ。
夕方、ビールを呑んでいたおり、
そのナッツ詰め合わせの袋をあけた。
手を突っ込み、ボリボリ始めた。
なんとかナッツだの、かんとかナッツだのの乾燥類である。
香辛料系のツマミである。
ふむふむ・・・
5・6回目のボリボリの時だった。
「フンギャっ!」
舌に強烈な、痛みが走った。
ピリピリピリピリッ
なんだこれは!
台所の流しに駆け込んだ。
口から吐き出した。
なんと、赤唐辛子の塊ではないか!
先ほどの袋を、改めて確かめる。
中から、赤唐辛子一本そのままが続々出てくる。
ナッツに負けまいとの量が出てくる。
もしこの袋が料理鍋だと仮定すると、
舌がしびれあがる程の量の、赤唐辛子の塊が出てきた。
つまり、この赤唐辛子は、
見世物でもなく、
色どりでもなく、
ご愛敬でもなく、
れっきとした食い物として、
この袋に収められていたのですわいナ。
私がギャ~と叫んだのは、イレギュラーであり、
辛好きには、「へい、おいしい」
で済んでいる食い物なのでしょうわいナ。
舌がヒンマガッテいるので、うまく表現できまへんが、
コレをアタリとか言って、もう一袋貰えたり、
しまへんでひょナ?
このセイで声が出なくなったと、裁判所に訴えても、
けんもホロロでひょナ。