~~~昨日のつづき~~~
天城山(あまぎさん)縦走中。
富士山を眺めるのに絶好のポジションに位置しながら、
ほとんど富士山を見ることができない。
カメラの出番がない。
理由は、樹木が邪魔をしているから。
ところが・・・
登山者である私は、幸せな気分に満たされている。
なぜ・・?
天城山の登山道の大半は、ブナの林でなりたっている。
ブナとは、落葉樹。
秋になると、すべての葉っぱを振り落とす。
5~6センチの落ち葉が、積もり積もって、
落ち葉の積雪状態になる。
ザクザクザク
登山靴が踏みしめると、美味しそうな音が響く。
ジャクジャクジャク
まるで、天からコーンフレークが大量に降り注ぎ、
山全体をコーンフレークで覆い尽くしたかのようだ。
もし私のリュックに、牛乳のボトルが背負わされていたなら、
惜しげもなく降りかけ、スプーンでガッツいたであろう。
ジャブジャブジャブ
さほどブナの落ち葉の音には魅力がある。
高齢登山者にとっては、ヒザにやさしい道だ。
特に下りでは、ヒザへの負担が極端に減る。
ここで、山登りをほとんどしない方に、面白い話。
『山は登りがツライのではなく、下りがツライ』
実は、下りさえなければ、筋肉痛はおこらない。
人間の筋肉は、下るように出来ていない。
猿が登るのが得意なように、
人は、下るのが得意ではない。
その山下りに、岩だの、木の根っこだのの硬いモノが、
待ち受けていると、ヒザや腰がダメージを受ける。
ダメージを軽減できる地面の、最も優しいのが、
砂だ。
次が、雪。
そんなモノは、通常の山行きにはない。
そこで、嬉しいのが、落ち葉である。
望むらくは、大量の落ち葉。
ザクザクをジャクジャクと言い換えたいほどの大量の落ち葉。
登山者が踏んでも踏んでも、まだまだフンダンにある落ち葉。
それが、ブナの森・・・
ブナはなぜ、ブナと名付けられたのだろう?
私ならこう名付けるナ・・
《ジャク》