《メートルがあがってるネェ~?》
メートルがあがる。
最近、あまり耳にしなくなった言葉である。
いや、私が聞かなくなっただけで、これは公用語だろうか?
その意味は・・
「酒がすすんでいるネ」
「酒をゴクゴク呑んで、盛り上がっているネ」
という意味である。
悪意で発している言葉ではない。
むしろ、その酒席に参加したいのだが、遅れてしまい、
すでに盛り上がっているホホを赤らめた連中に、
エールを送っているともとれる。
メートルとは何?
ふむ・・・
ここに、科学実験の試験官を思い出してみよう。
細長いメモリのついたガラスの管だ。
この管に、酒を注いだと仮定してみよう。
もし、この管が、
メートルという単位を使う長い管だったとしたら・・
酒が、トクトク注がれ、
試験官の下からどんどん上に水面はあがってゆく。
《欽ちゃんの仮装大賞》で、点数が上がるときに鳴る音、
ボ・ボ・ボ・ボ~ポ~ン!
その上がり方に似ていると言えるのが、このメートル。
酒飲みの身体を試験管に見たてれば、実に分かりやすい。
「ほお~メートルをあげてますナ」
酒席に遅れた私から感嘆詞が漏れる。
「では、おいらも加わりますかぁ~」
すると、メートルをあげている彼らから、
昔ながらの言葉が発せられる。
「おぅ、駆けつけ三杯!」
ぎぼうしのテンプラ