
東北新幹線に乗って、岩手県あたりを北上していると、
車内アナウンスの女性の声が、英語で駅名を教えてくれる。
その中で、以前から気になって仕方がない読み方がある。
《栗駒高原》 くりこまこうげん
これを英語風に発音すると、
カリコマ コゲン となる。
このコゲンの語尾は、上に音程があがる。
ぼんやり車内で居眠りしている時に、
この名前が流れてくると、
「えっ、今なにって言ったの?」
音楽性をともなった名前の響きとなる。
ゆえに、私は、《栗駒高原》が気になっていた。
地図を開いて見てみると、
栗駒山(1620m)が見つかった。
これはもう、登りにいくしかないだろう。
となると、動きは早い。
東北道を走らせ、山の北側にある、
須川(すかわ)登山口にやってきた。
すると、そこには、温泉が噴き出し湯気をあげているではないか!
登山口イコール、温泉という稀有な山登りである。
つまり、下山してきたら、その足でザブンという意味だ。
これは楽しい。
こんな素敵な山登りもないだろう。
ってんで、紅葉の始まった栗駒山への一歩を踏みだす。
ナナカマドはまだ赤くなっていないにも拘わらず、
山は赤く染まり始めている。
この山は、火山である。
アチコチ噴いたなごりが見られる。
噴火口に水が溜まった、昭和湖は白濁しており、
まるで温泉のようだ。
途中、硫化水素が噴き出している谷がある。
「立ちどまるな」という注意看板がある。
それらの噴き出したモノが川となって下り、
滝を造っている。
10mほどの滝なのだが、表面が黄色に変色している。
よく見ると、硫黄が固まっているようだ。
珍しい滝と云えよう。
そういえば、登山口にあったサービスセンターで、
ヘルメットの貸し出しをしていた。
やはり、火山に登るには、ヘルメットを持参すべきである。
頂上直下は、紅葉まっさかり!
カメラがフィルムの時代だったら、
いったい何本の巻きフィルムを、
持っていかねばならなかった事だろう。

頂上直下

昭和湖

ナナカマド無しでこの赤さ