
この柑橘類は何だか分かるかな?
大分県の人は、カボスだと言い、
徳島県の人は、スダチだと言い、
愛媛県の人は、ワセみかんだと答える。
しかし、コレは東京都で採れたモノ。
はて・・・?
今、私は、ひっかけ問題を出した。
東京都産だと、ひっかけた。
実は、コレはレモンである。
産地は、
小笠原の島。
そう、小笠原は東京都に属する。
車は、品川ナンバーが走っている。
ん・・?レモンと云えば、楕円形のハズ。
しかし、小笠原産のレモンは、まん丸い。
切ったところにかぶりついてみた。
うへぇ~すっぺぇ~
この酸っぱさは、レモンの味というより、スダチに似ている。
似ているが、さっきから登場する柑橘類の中で、一番うまい。
真夏の味がする。
そりゃそうかもしれない。
なんたって、南国小笠原だ。
小笠原に行きたくて、長い間、機会をうかがっているのだが、
時間問題で許してもらえない。
なんせ、船でしか辿りつけない。
だから行ったことがない。
行けたとしても、一週間は帰れない。
海が荒れて、船が欠航になると、いつ帰れるかわからない。
仕事をしている身としては、そんなワガママは許されない。
時間問題とは、そういう意味だ。
「行ってきましたヨ、私」
レモンを差し出してくれたのは、
《石丸謙二郎の山カフェ》でパートナーを務めてくれている、
井田ひろこさんだ。
「島では、みずレモンと呼んでいましたヨ」
気象予報士でもある彼女は、
仕事がてら行ってきたという。
そうか、<
がてら>ならいいのか!
海が荒れ欠航の場合でも、言い訳ができるじゃないか。
「おいっ、イシマルはまだ帰ってきてないのか?」
『ええ監督ぅ、なんか、海が荒れてると言ってます』
「飛行機で帰ればいいじゃないか!」
『飛行場ないそうです』
「なんでそんな所、行ったんだッ!」
『
仕事がてらだそうです』
「なんだ、
がてらってッ!」
『あれっ、遊んでいる写真ばっかり揚げてますヨ』
「呼びもどせぇ~泳いででも帰って来~い!」