
長野県の佐久市の北に、そこはある。
籠の登山(かごのとやま)の頂上から、見おろすと、
火山の火口跡がのぞめた。
親指を伸ばして、目を細めてみると、
広さは、ラグビー場10面以上はあろうか・・
なんだ、アレは?
よし、行ってみよう。
そこは、《池の平》 いけのたいら と呼ばれている。
同じ長野県の白樺湖にある、《池の平》とは別の場所。
いけのたいらと呼ばれるには、池がなければならないのだが、
小さな池、《鏡池》があるだけ。
あとは、たいらな平原。
周りは、火口壁が取り囲んでいる。
その壁の一部が崩れて凹んでいる為、
そこから、水は流れ出してしまう。
ゆえに、
池と呼ぶにふさわしい水が溜められない。
「たぶん・・その昔は池がありました」
と、つぶやく辺りが、真相なのではないだろうか。
尾瀬のように木道が設置され、あまりの美しさに、
しばし呆然としてしまう。
たまたま人っ子ひとりいない。
火口壁をグルリと一周まわって、1時間半。
山に登ったあとのデザートとして、最高のシチュエーション。
南には、佐久や小諸の町並みがひろがり、
その先に八ケ岳連峰が、空に頭を突きあげている。
池の平には、車でも行ける。
砂利道をガタコト走る。
しかもその入り口に、秘湯がある。
《ランプの湯》 (内湯のみ)560円
白く濁った湯であった。
あまりにも気にいったので、
翌日も、わざわざ、入りにいった。
露天風呂に入るには、その宿に泊まらなけれならない。
よし、いつか泊まりに行こう。
今は、キャンプ場へまっしぐら!
実は、翌日、浅間山に登ろうと狙っているのだ。
「青空晴れ」を連日待っていたのだ。
さて、どうなりましたやら・・・

鏡池