
《内場勝則》 うちば かつのり
吉本新喜劇の座長である。
関西では、<あほぼん>の芸で知られている。
いや、知らない人はいない。
カバンを胸の前に持つ芸といえば、
関西ではみんなが笑ってしまう。
この<内場さん>
19年前から、舞台で一緒している。
様々な芝居やコントを、共に作ってきた。
私が、役者の中で尊敬する天才の一人である。
では、その天才ぶりの一端をご披露しよう。
彼は、
見たものを再現する能力に長けている。
たとえば、「ピカチューを描け」と命ずれば、
一度見ただけで、驚くほど正確に、ピカチューを描く。
見たものを正確に思い出せるのは、
記憶力の優れた者なら、出来るだろうが、
ソレを再現できるかどうかは、又別問題だ。
そこから先は、再現力(表現力)がいる。
しかも一瞬で正確に表現するには、才能がなければならない。
その才能に秀でているのが、内場カツノリである。
私は、その驚きの瞬間に何度も立ち会っている。
たとえば、今回の芝居でこんな命題があった。
「サザエさんを描きなさい」
すると、マジックを手にするや、
白板にスラスラと何ものかを描き出したではないか。
出来上がる前から、皆が、驚きの喚声をあげる。
似ているというレベルではない。
表情の豊かさまで表現している。
まさに、完璧な、サザエさんである。
これはモノマネの範疇ではない。
クリエーターである。
そんな人が、役者として芝居をしたらどうなるか?
《四つの理由》
舞台が大阪で催される。
内場が、血液型4つの人物を演じ分ける。
東京でも、催される。
17年前に初演された舞台の、再演である。
オリジナルメンバーが集まった。

イシマルが描いたサザエさん

王路恵美にいたっては