オンネトー
《雌阿寒岳》 めあかんだけ 1499m
北海道の道東に位置し、阿寒湖の近くにそびえる火山である。
4000年前に今の形になった、まだ若い火山。
噴火口がいくつもあり、噴煙?をあげている。
硫黄のにおいが風向きによっては、
あまり嬉しくない刺激となって襲ってくる。
早く通り過ぎるようにとの注意書きが、あちこちに貼ってある。
登山口は、オンネトーにあった。
《オンネトー》とは、老いた湖という意味で、
青く美しい色合いの、溶岩噴火による堰止湖だ。
コマドリの小気味よい鳴き声に送られて歩き出す。
周りは、アカエゾマツの森林。
太さは、さまざまだが、太いのになると、
直径60~70センチほどもある。
すると、50センチほどの樹が切り倒された跡があった。
まだ切り倒されたばかりなので、年輪を数えてみた。
非常に細かい。
1センチの中に、年輪が10くらい入っている。
懸命に数えた。100あたりで、
今どこを数えているのか分からなくなった。
もう一度最初から数える気力がうせたので、
推測すると、300年近く経っている。
この太さで、300年!
さすが北国の樹木は大きくなるのに、時間がかかる。
そして、隣のトドマツとおぼしき樹には、
キツツキが彫ったと思える穴が無数にあいている。
今、
掘ったではなく、
彫ったと漢字で書いたが、
まさにキツツキの穴は、職人のノミの跡のような、
見事な技にあふれている。
感動ものと言っていい。
(ムチウチが心配)になるほど深く大きな穴をあける。
子供ならすっぽり入れるほどの穴すらある。
たった1匹の虫を捕らえるにしては、
やり方が大袈裟すぎやしないか?
うまく飼いならせば、
木彫りの船くらい掘り出すのではないだろうか?
おお~今度は、ミソサザイが美しい鳴き声でさえずりだした。
なかなか前に進まないではないか!
キツツキの仕業