雄阿寒岳登山(おあかんだけ)
阿寒湖畔を出発した時は、見事な快晴だった。
ところが、5合目を過ぎたあたりで、ポツリ。
レインウエアを取り出した。
なんと、雌阿寒岳に登った時と、瓜ふたつの状況になった。
霧の中登山である。
これはこれで、面白い。
なにが面白いかって・・・
霧なので、突然吹きはらわれたりする。
カーテンが引かれるかのように、山の全貌があらわになる。
「おおお~~~~!」
胸がふくらむ。
特に頂上が一瞬あらわになると、その勇壮な姿に拍手をしたくなる。
ずっと、その姿が見えているよりも、
出し惜しみする舞台の緞帳の上げ下げのようで、
山の迫力は倍加する。
今しかないとばかりカメラを押し続ける。
そして、この日は、下りの雨が激しくなった。
ザカザンザカザンである。
これはこれで、やけくそ気味で楽しくなる。
ピチピチちゃぷちゃぷのノリとなった。
ザカザンを変換すれば、《ザ火山》だしネ。
ところで、阿寒湖のそばにある、男と女の山。
雄阿寒岳と雌阿寒岳。
一瞬目にすると、どちらがどちらか分からない。
なんせ、雄と雌というとても似ている漢字が頭についている。
だから友人とメールでやりとりしている時に、
誤解されやすい。
雄に登ったのに、雌に登ったと思い込まれる。
現に、今アナタは、どっちがどっちだか、
区別がつかなくなっていると思われる。
いえ、どっちゃでも構わないのですが、
北海道では、雌(女)の方が標高の高い山が多いようだ。
雌をたてているのだろうか?
しかも、この二つの山の場合。
圧倒的に、雌の方が人気が高い。
山中ですれ違った人の数が、20倍以上であった。
北海道のフキは大きい