<いにしえの発電所跡>
食洗器の扉が、開かなくなった。
何かが、引っかかっている。
異物ではなく、そもそもの構造上の引っかかりだ。
私の登場だ。
パソコンの扱いなどは、不得手だが、
立体ものが、どうかなった場合の修理はお手の物である。
まずは、
なぜ、こうなったのかの検証をする。
何かを無理やり引っ張り出そうとしたらこうなった。
では、何かとはなに?
下部をのぞき込む。
幅2センチほどの金属の板に、
スレット状の穴が20ほど並び、そこに、
ぴったり塞がるように、違う金属がはまっている。
その金属は、スレット穴をスライドして、
動く仕掛けになっているらしい。
ふむ、構造はわかった。
問題は、穴にはまった金属をどうやって押し、
穴からハズすか?
しかもその金属は、
板バネ仕掛けになっており、
穴からはずれにくくなっている。
よし、まず作業環境をととのえよう。
ヘッドランプを頭に装着する。
マイナスドライバーと金づちを用意する。
それと常に現場をキレイにする掃除機。
トンテンカン、がちゃがちゃ、コンコンコン・・
なんやかや、30分の格闘のすえ、
食洗器の扉はあいた。
たかが30分で汗ビショになり、
水風呂にとびこむ。
ミリ単位のかなりの細かい作業であった。
手先が器用とはいえ、よくぞ開いたものだ。
何事も、工夫である。
あきらめずに、工夫していれば、なんとかなる。
なんともならない場合でも、
2段階目の工夫をこらせば、なんとかなる。
それでも、なんともならなかった時は、
いったん水風呂に入り、冷静になって、取り組む。
この
工夫能力は、何かの役に立つのだろうか?
(コレを能力と呼べた場合の話だが)
伐り株山で見つけた伐り株