《居玉は避けよ》
将棋の世界では、藤井7段の旋風が、吹いている。
藤井、藤井と大騒ぎが続いている。
しかし!
将棋を知らない方に、教えてあげたい事がある。
将棋界のプロに、もう一人、《藤井》がおられるのだ。
しかも私は、彼こそ、
将棋の天才だと拍手したい方なのである。
将棋には、コトワザがたくさんある。
《桂馬の高とび、歩のえじき》
《歩のない将棋は負け将棋》
などなど語りだすと、横丁の大将が縁台を持ち出して、
「いっちょ、やろう!」
と言い出す。
さあ、その中で最も代表格のコトワザがコレ。
《居玉(いぎょく)はさけよ》
将棋の王様は、最初は盤面の一番底の真ん中にいる。
このコトワザは、そこに居続けたらダメ!と言っている。
長い年月、言われ続けている。
そんな将棋界で、異端が現れた。
名前は、《藤井猛》ふじいたけし
彼は、
居玉のままで戦うという戦法を編み出した。
つまり、絶対「やってはいけない」事を、
逆手にとったのである。
将棋界の戦法の常識をくつがえした!
数百年の将棋の歴史の戦法に、
「まった!」をかけたのである。
その天才、藤井の名前が、今、薄れてきている。
藤井聰太の出現によるものだ。
それはいい。
彼には、新しい戦法を編み出してほしいものだ。
それにしても、藤井猛の将棋は、見ていて実に面白い!
たいした実力がない私でも、楽しい。
その戦法は、こう呼ばれている。
《藤井システム》
ホラ、聰太くん、
ふじいの名前はもう使われてしまってるヨ。
タマムシ