オリンピック競技となった、《スポーツクライミング》
来年の東京オリンピックから始動する。
どういう競技をするのか?
《複合》
・スピード
・ボルダリング
・リード
この3種目の総合得点で競いあう。
人口壁を登ることに変わりはない。
この中で・・
《スピード》
最近あらたに加わった競技である。
テレビコマーシャルなどで、流れているので、
目にすることがあるだろう。
2人づつのトーナメント制で競う。
高さ15mの標高差を、どちらが先に登れるか?
壁の高さ、傾斜、ホールドの位置は世界共通。
まったく同じルートを登る。
決勝16人で競えば、4回勝てば優勝となる。
始めた10年前は7秒台の最高タイムだったものが、
今や、男子で、5・48秒。
女子で、7・38秒と驚異のタイムに縮まっている。
この先、まだまだ縮まるのだろうか・・
陸上の100m走のごときである。
やってみたいか?
と問われれば、もちろんやってみたい競技である。
ただし、どこにもそこにもこの施設はない。
日本にできたのも、3年ほど前だっただろうか。
そして、この競技を知っているという方でも、
意外と知られていないのが、
壁の傾斜である。
テレビで放映するときは、正面から撮影しているので、
よく分からないのだが、
あの壁は、
手前に傾いている。
いわゆる、ハングしている。
もし、垂直の壁だったら、最後にタッチする時に、
ジャンプするので、身体が壁に接触しやすく、
ケガをする可能性がある。
彼らにとって、ちょいとしたハングはお手の物なのだ。
安全器具として、
自動巻取り式のロープが、
腰に付けられている。
ビルなどに設置している《オリロー緩降機》と思えばよい。
20年ほど前、我々クライミング仲間で、
スピードを競い合った事があった。
その時は、私が上がるにつれて、
ロープに繋がったビレイヤー(確保者)は、
どんどん壁から離れていった。
まるで走るように・・・
そして、テッペンについた途端、
私が飛び降りるので、その勢いで、
ビレイヤーは壁に吸いよせられるように空中を飛び、
壁にドスンと激突したことも多々あった。
おそらく、私達レベルでもやってみたことを、
世界中のクライマーが望んで、競技にしたらしい。
《スピード》
そのうち、スキージャンプ競技がそうであるように、
もっと遥かなる高さの壁で競う種目が、
現れるかもしれない。
たとえば・・
《高度100mスピードチャレンジ!》
大分 耶馬渓(やばけい)の岩場