漫画を描くときの手法として、
身体の大きな人を表現するには、
「顔を小さくして、肩幅をひろくする」
コレが当たり前と考えられている。
比較の表現である。
ところが・・
ラグビーワールドカップに、
世界から、巨漢が集まる。
2m、120キロは当たり前の人類最強が姿をさらす。
テレビカメラがアップで映す。
肩幅が異常におおきい。
胸アツも、やたらアツい。
首にいたっては、女性の太ももを超えている。
そしてなにより、
顔がデカい!
冒頭で述べた漫画の描き方に即していない。
ルール破りの顔をしている。
しかも、大きいだけではない。
こわい・・
男らしいを乗りこえて、人に怖さを与える顔をしている。
たぶんアレは、わざとである。
ラグビーでは、敵に畏怖を与えなければならない。
手っ取り早いのは、顔だ。
その手っ取り早さを進めれば、顔のデカさだ。
その昔、舞台俳優は、
顔がデカいのが名優と言われた。
確かに舞台上で、顔の大きさは、映えた。
平幹二郎しかり、仲代達也しかり、渥美清しかり。
照明に照らされ、ひときわ浮き立っていた。
テレビでいうところの、《アップ》であった。
この手法でいえば、ラガーメンたちの顔の大きさは、
舞台映えしている。
背番号を見なくても、
「ヤツだ!」
応援の声をあげたりする。
漫画の比較に頼ることのない、驚きの大きさで勝負している。
実際、目の前で彼らにぶつかる場面に遭遇したら・・
私は泣きだすだろうか?