「もう、我慢ならん、病院に行こう!」
歯が痛くなって、5日目。
三白眼で鏡をにらみ付ける私の顔が怖い。
原因は、なんとなくわかっている。
2800mの山小屋に泊まった時、
高山病にやんわりかかり、眠れない夜に、
頭痛のため、奥歯をガッチガチに、
噛みしめていたからである。
たぶん・・・
昨日、行きつけの歯医者の向かった。
(行きつけという言い方でいいのかな)
さて、ここで問題が起こる。
人は、トイレに行きたいとき、近づけば近づくほど、
パニック状態になる。
なるべくトイレ問題を忘れるようにしないと、
お漏らしをしてしまうパニックだ。
ところが・・・
私の場合、病院に行くと云うとき、
その反対の現象が起こる。
近づけば近づくほど、症状が軽くなる。
今回もそうだった。
昨夜から朝方まで、あまりの歯の痛みに、
モンモンとして過ごした。
モンモンなどというフレーズを使うのは、
20代以来じゃないか!
そして、まぶたを腫らして、病院へ、一歩一歩近づいた。
するとどうだろう・・?
次第に、歯の痛みがひいていくではないか!
あと5分という所では、
みるみるうちに痛みがなくなってゆく。
ブィ~ン
歯科医院の自動ドアが開くと同時に、
全く痛みを感じなくなっている!
こ・これはどういう事だ!
又、あの現象なのか?
私に、これまで何度も起きた怪奇現象。
《病院に行くと、症状が治る》
「はい、どうなさいました?」
『え~と、痛かったん・・・です・・が』
どうしてくれるんだ!
患者としての、私の立場はどうなる!
医者としては、
患者が顔面蒼白で、もがきながらやってきたのを、
いとも簡単に治療するという、やりがいの瞬間があるハズ。
ところが、ケロッとした顔で、
診察台に寝転んでいられると、
ココに眠りにきたのかと、ムッとするに違いない。
私は患者としての責任を全く果たせず。
医者は、職務をまっとうできず、
お互い上下で、恥ずかしがっているだけとなる。
そういえば、
以前何度もあったこの現象をふり返ってみよう。
《眼科検診》2007年;3月7日