
鳳凰三山 地蔵岳
「落ち着きがないなあ」
「いっときもジッとしていないなあ」
常に私が言われる言葉である。
「テーブルを揺するなヨ」
「一回座ったら、動くなって」
レストランでは、こう言われる。
「そこはもう探したろ」
「ないものは諦めろって」
捜しものをしてると、たしなめられる。
基本的に私は、叱られている。
子供のころから叱られ、ずっと叱られ続け、
今でも叱られている。
しかも、同じ内容で叱られている。
叱られる内容が、変化しているならまだしも、
全く同じ動作であり、失敗であり、こだわりに向けて、
お叱りの言葉が吐きだされる。
さすがに、この年齢に人間に、
きつい言葉は投げかけられないのだろうか。
オブラートされた会話の中で、
しっかりとお叱りをされている。
「はあ~・・またどこかにスマホお忘れになったのネ」
「帽子をどこに置いてきたんですか?」
え~とネ、私的には、忘れたとか置いてきたとか、
そういう高齢者特有のしばりではなくですネ・・
忘れ物に関しては、小さい頃、
それこそ幼児の頃からのクセでありまして、
是非、
クセとしての括りで扱ってもらいたい。
たとえば・・
「あ~この人は数学的にモノを考えるクセの人だな」とか、
「あ~この人は音に敏感なクセがあるのだな」とか、
そういう括り方でとらえてもらいたい。
つまり、いま最近忘れ物をするようになったのではなく、
小学生、いや幼稚園のころから、
忘れ物をするクセのある人間だったと、
認識し、括っていただきたい。
でないと、単に私がスマホを、
ちょいと、駅のトイレに忘れたぐらいで、
「ああ~やっぱりネ」
とかの溜息をしないでもらいたい。
帽子をタクシーか飲み屋かに忘れたぐらいで、
「ふ~ん」と冷たい目線を送らないでくれたまえ。
えっ、タクシーか飲み屋かはっきりしろって?
あ・・いや・・駅のベンチかもしれんしぃ・・
あ~思い出した、思い出した!
新幹線の、帽子掛けだワサ!
えっ、見つかった?
拾得物集積所にあるから取りに来いって?
ん・・・だからサ、これはクセでありましてだネ。
えっ、自分で行けって?
「あ~ごべんネ、なんだか最近ぼんやりしちゃってネ、
どこサ取りに行くのか、よく分かんなくてサ・・」

御嶽山 三の池