
ふと・・我が家の窓の外で、キャンプをしたくなった。
七輪を、ハイエースから持ち出し、
炭で火を熾す。
いつものキャンプを、家のリビングの外でやろうと云うのだ。
決して目新しい事ではない。
昔からよくやっていた庭ご飯である。
サザエさんの漫画でも、
「今日は、外食ヨ」
で始まり、子供たちが大喜びしていると、
4コマ目に、庭で普通の夕食を食べている。
「ホラ、外食だワ」
外ご飯=キャンプ
という図式があるのだが、
あえて、庭ご飯に挑んでみた。
え~とネ、結果から言おう。
非常に中途半端な食事になった。
気持ちはキャンプなのに、食器や、醤油などの調味料を、
家にあるモノを使うというシステム。
皿や、コップも家にあるモノ。
それでいて、七輪の炭火はアカアカと燃え、
夜空には、お月様が登り、
ちょいと寒いので、防寒服に身を包んでいる。
雰囲気は、完璧にキャンプそのもの。
違いは・・・
「アッ、ドレッシングがない」
ガラガラと窓のサッシを開け、リビングに入りこみ、
台所の冷蔵庫まで取りにゆく。
「キッチンペーパーがない」
すぐに取りにゆく。
「ビールをもう一本・・」
冷蔵庫に向かう。
非常にめんどくさい食事風景である。
いちいち立ち上がり、どこかに用事をしにいく。
本来のキャンプでは、こんな光景はない。
いったん始まれば、ドシッと構え、
いちいち何かをしにいくという行為は見られない。
忘れモノがあれば、諦めるしかない。
それが、キャンプの道理である。
諦めの悪い性格を試されている感がないでもない。
そして、キャンプとそっくりなのが・・
「さあ、寝よか・・」
なにもかも打っちゃって、そのままにして、
布団にもぐり込むのである。
寝袋とベッドの違いはあるのだが・・・

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