大相撲の土俵入りには、二人の力士がともに現れる。
《太刀持ち》と《露払い》
太刀持ちは、刀を持っているので理解しやすい。
では、
露払いとは何だろうか?
辞書的には、尊い方の前を歩いて露を払うことの意だ。
では、最近暮らしていて、露を払ったことがありますか?
っと尋ねた私は、しょっちゅう払っている。
どこで?
山の中だ。
早朝、登山を開始すると、朝露で草が濡れている。
あるいは雨上がりには、樹木の枝の葉っぱが濡れている。
もし、先頭を歩く人がレインウエアを着ていなかったら、
ずぶぬれになる。
さほど草木には、水分が溜まっている。
では、レインウエアを着ていない場合どうするか?
森で拾った棒切れで、
両側の草木を軽くはらいながら進む。
そう、これがいわゆる、《つゆはらい》なのだ。
ということはだヨ・・・
先頭の私は、露払いで、
次に歩いている滝田くんが、横綱という絵づらになる。
たまに、滝田くんが、露払い役をしてくれる事があるが、
彼は、草や葉をよけながら進むので、
後に続く、横綱の私が、ビショビショの露払いになる。
おまけに、蜘蛛の巣だって、滝田くんは、
せっかく持っている棒切れを振り回さずに、
かがんで通ってゆく。
当然、次なる私が、えじきになり、
ギャアアア~と悲鳴をあげている。
も・・いいです・・ずっと、露払いでッ!