
以前、面白いシーンに出会った。
メガネをかけた方が、工房で手仕事をしていた。
年の頃、70代。
机の上で、竹細工の細かい作業に没頭している。
よくよく見ると、眼鏡を二つかけている。
おそらく一つは、近眼メガネ。
そしてもう一つは老眼鏡。
元々近眼だったのが、年と共に、老眼も進んだらしい。
この二つメガネのかけ方は、
昔からちょくちょく目にしていた。
最初にかけたメガネの内側に、
柄のない眼鏡をかけ入れるというやり方だ。
さあ、そんな時だった。
やには、その方が、机の引き出しからあるモノを取りだした。
《虫メガネ》
おおぶりの虫メガネを顔の前にかざして、
のぞき込んだのである。
う~~む・・
いったい、どうなっているのだろう?
光の屈折を横からの絵図で描くと、
どういう風になるのだろう?
それよりなにより、そんなで、良く見えたのだろうか?
この場面を算数で表現してみよう。
最初の段階で、良く見えていないので、-1
そこに、近眼メガネを使用して、+1
さらに、老眼鏡で、-1
最後の、虫メガネで、+1
数式は、
《-1+1-1+1=0》
まあ、この方にとって、いつもやっている事なので、
うまく見えるのだろうと推測するのだが、
眼球の前に、3つのレンズが並んでいる様を、
かのガリレオが見たら、何と仰るだろうか?
ひょっとすると、顕微鏡の発明へと、
発想が湧いたかもしれない。
(イタリア人のガリレオが20代の頃に、
オランダで顕微鏡が発明されている)

熊野古道の無人販売所