
私は、工夫が好きである。
工夫が趣味と言っていい。
工夫している
石丸である。
今書いた漢字の頭文字をとると、工石となる。
土佐は高知、車を流していると、山が現れた。
《工石山》くいしやま 1177m
これは、登らねば!
高知市から車で数十分。
登山口に着いた。
気温は2℃、快晴、風強し。
ほとんど登山者はいない。
速足で登りだす。
休むということもしない。
寒いが、長袖のティシャツ一枚だけ。
やがて「走りはしないが」というスピードになった。
実は、その前日まで、3日連続で山に登っている。
標高は高くないものの、それなりの山であった。
4日目ともなると、ランナーズハイが襲い掛かってくる。
「調子がでてきた」ともいえる。
あっと言う間に頂上に着いた。
「アレッ、1176m?」
工石山南峰の表示杭に書かれてある。
1m高さが違うじゃないか?
そういえば、北峰もあると地図にある。
行ってみる。
おおそこには、
《北峰1177m》の表示。
大きな糸巻を横に倒したような丸い台が置いてあり、
その丸い部分で、
そこから見える山並みを説明してくれている。
石鎚山1982m、
剣山 1955m、
笹ヶ峰1860m
などなど・・・
1800m、1900mの山がずらりと並んでいる。
考えてみれば、西の方の山は、基本的に高くない。
九州の一番高い山でも、
《九重山》が1791m。
中国地方での秀峰《大山》も、1709mである。
四国がいかにとび出た高さであるかが分かる。
その秀でた山並みを眺めるには、
工石山の北の峰に立つがよろしい。
彼方にひろがるパノラマをいつまでも眺めていられる。
っと、じっとしていたら、強風で、身体が冷えてきた。
さあ、一気に降りよう!
帰りは、登山者がひとりもいなかったので、
脱兎のごとく走った。
常日頃、「山は走らない」と決めていた私が走った。
あっという間に、ふもとに着いた。
さあ、次、行こう!