なんだコレは?
驚いているのは、富士五湖のうちのひとつ、
山中湖の北側に、並んでいる山々の最高峰が、
《石割山》いしわりやま 1412m
登山口に、石割神社の入り口鳥居がある。
その鳥居をくぐった直後に漏らした言葉が・・
「なんだコレは?」
足元から、天空に向かって階段が伸びている。
一直線に高みにむかっている。
幅は右と左で、人ひとりが歩ける程度。
見上げたところ、踊り場らしい箇所もなさそう。
眼をこらして終着点を見つけようとするのだが、
上の方は、どんどん細り、よくみえない。
まるで「ジャックと豆の木」の挿絵を見るようだ。
よし、休まずに登ってみよう。
歩き始めは、調子がいい。
グングン階段をかせいでゆく。
100段を超えたあたりで、汗が噴き出した。
200段を過ぎた頃、モモの筋肉がピリリときた。
300段・・まだ真っすぐなのかぁ~
350段・・汗が目にはいり、頭がボゥとしだした。
403段!
ついに階段をぬけた。
登りきった。
休まずに登るのは、きつすぎる。
やめたほうがいい。
高校の部活じゃないんだから、ほどほどにしなければ。
ふうぅぅぅ
記憶をたどってみれば、
直線、踊り場なしの階段で、
400段を超えるモノは見たことがない。
そして、この石割山の登山案内書には、
一言もこの階段にふれていないのである。
おそらくわざと触れていないものと思われる。
知らずに来た方が、楽しみが増えるからであろう。
初見でこの階段を見る驚きは測りしれない。
アナタは、残念ながらもう知ってしまったのだが、
いつか忘れた頃に行ってみて欲しい。
ご褒美は、山頂から眺める富士山の雄姿である。
陽があたっているので見えにくいが、
階段は写真の中に収まりきっていない。