つぶつぶイチゴミルク。
スーパーで買い求めた、イチゴのパックを見ていた。
横目で見ていた。
洗って食べようかなと、ふと口に出した。
その時だった。
あの食べ方をこの20年以上していない事に思い至った。
《イチゴミルク》
ジュースとして、イチゴをいろんなモノと攪拌機に入れて、
飲むことはある。
しかし、器に、
イチゴを入れつぶして、その上から牛乳をかけて食べる。
このシンプルな食べ方を、忘れていた。
子供の頃は、コレが好物だった。
子供と言ったが、小学生の頃は牛乳が高価だったので、
そうそうこの食べ方はできなかった。
ゆえに好物だったのは、中学高校の頃と言っていい。
つぶし方にもセオリーがあった。
イチゴの上に牛乳をかけてから、つぶすと、
グッと力を入れた瞬間に、イチゴで滑り、
牛乳が外に激しくとび出す。
いや、イチゴそのものがとびだす。
テーブルも着ている服もイチゴ色の点々ができる。
「こりゃいかん」ってんで、イチゴをあらかじめつぶしてから、
牛乳をかけた。
当時のイチゴは酸味が強かったので、上から砂糖をまぶした。
この甘酸っぱさがたまらなかった。
イチゴ10個に、200CCの牛乳。
このバランスで、いただく。
赤と白のまざり具合がなまめかしい。
この色は何色と呼ぶのだろうか?
ピンク色でもないし、桃色じゃないような気がする。
あえて言えば、イチゴミルク色、
ごく当たり前の名前となるが、とても分かりやすい。
それも、市販のイチゴミルクではなく、
あんでも、こしあんより、つぶあん好きな私としては、
つぶつぶイチゴミルクは、愛らしい。
ごくごく飲んでしまったあと、
あとを引いて、もう一杯つくってしまった。
ごくごくごく・・
あああぁ~~
もう一杯飲みたいのだが、おなか壊すだろうかなあ~
いくらでもゴクゴク牛乳を飲めた時代に、
もっとイチゴミルクを飲んでおけばよかった。