
相変わらず、32キロの荷を背負い、
片足に3キロの重りを巻き付けて階段を昇り降りしている。
合計38キロ。
気温がグングンあがり始め、汗がふきだす。
息がくるしい。
そんな時に、階段で
踊っている影を見つけた。
(冒頭写真)
♪~えらやっちゃ、えらやっちゃ~♪
ん・・何だろう?
6段ごとに、この踊りが現れる。
その正体はすぐに判明した。
《手すりの支え棒》

金属一本の棒の先っちょが、ふたつに分かれ、
2本の手すりを支えている。
お陽さまの時間帯と、階段の段差のいたずらが、
かれらを生みだした。
40段ほどの間に、間をおいて現れてくるダンサーたち。
そのこっけいな姿に、ケツを押されながら登っている。
ついつい一緒に踊りたくなり、
♪~えらやっちゃ、えらやっちゃ~♪
からだを揺らしてみた。
ウワッ・・グラついた。
なんせ、背中の重りは素早い動きについていけない。
足の重りも、ゆっくりとした動きに制御されている。
となると、コレが起こる。
つまずき、転倒!
おっとぉ~
危うく転びそうになった。
ハッと手を伸ばしたところにあったのは、手すり。
すんでのところで助けてくれたのは、《手すり》。
つまり、
手すりに踊らされ、手すりに助けてもらった。
♪~ありがとう手すり君!(歌、「涙くんさよなら」より)
手すり君ありがとう
君は、ぼくの友達だ
この世はたのしいことだらけ~♪