「今日も猛暑日が続きます」
ニュースがかまびすしい。
聞きたくないもない言葉が連日続く。
猛暑日の「猛」とは、猛犬注意の猛である。
さて、この『猛暑日』という言葉。
いつまで使えるのだろうか?
ある日、猛暑日を超える熱波の日が来た時に、
表現する言葉を用意しているのだろうか?
風の表現では、強風の次に、
『烈風』、『激風』など、刺激的な漢字が予備軍としてある。
これにならうならば、
『烈暑日』、『激暑日』、
などとアナウンサーが口角泡アワとばしながら、
語ると予想される。
いや、間違いだ、失礼した。
アナウンサーはどんな時でも冷静に情報を報告する。
口からアワはとばさない。
使われた漢字を検証してみよう。
「裂」は、強烈の「裂」だ。
「激」は、過激の「激」だ。
さらなる予備軍というならば、爆発の「爆」で、
『爆暑日』もキレキレのタレント性がある。
ここまでくると、火薬とか、ダイナマイトとかと同列の、
一般市民が扱えるレベルを超えた表現に突入している。
「それはあまりにも
酷い(ひどい)じゃないか!」
声をあげたくなる。
しかし、「酷い」と声をあげた方に応えたい。
その文字はすでに使われています。
『酷暑』
『日本残酷物語』