昨日、落花生を食べると鼻血が出る話をした。では今日は、もうひとつ鼻血が出る話をしたい。
若いころには、鼻血が出るといえば、女性の裸を見たとか、
悶々としたとか、そういった類いであろう。
しかし、50才も過ぎた、いいオッサンが鼻血を出すのは、
あまりみっとも良い話ではない。
私の場合は、子供の遠足と同義語である、あるテレビ番組だった。
《サスケ》
TBSのスポーツ番組として放送されていたサスケに出たいと、
自ら手紙を送り、素人参加をさせてもらった。
49歳の時に初めて挑戦をして以来、61才まで、
都合16回ほど、チャレンジしている。
そのチャレンジの最初の頃、明日あさってがサスケという日取りになると、
鼻血が出た。
それも、タラ~とうレベルではなく、ピューと出た。
勢いがあった。
通常、鼻血が出ると、まわりの皆が、「ティッシュ、ティッシュ!」
と、騒いでくれるが、それはタラ~の出かたの時である。
ピューとなると、「バケツ、バケツ!」が正しい。
ある時・・・
サスケの前日、ドラマのロケの最中だった。
刑事モノで、背広をきっちり着ていた。
真っ白なワイシャツも着ていた。
待ち時間に、わたしの周りに女性のメークさんと衣装さんがいた。
私はといえば、椅子に座り、
明日のサスケの第一ステージのイメージトレーニングをしていた。
(ああやって、こうやって・・・)
その時だ。
突然、メークさんと衣装さんが悲鳴をあげる。
「キャ~イシマルさん、血が血が!」
イメトレの為に目をつぶり瞑想している私の鼻から、
真っ赤な鮮血が、ピュ~~~~
まるで蛇口をひねったかのように、落下している。
ジャ~~~
幸い、私の姿勢が前傾していたので、鼻から下は直接、床となり、
真っ赤な血は衣装に降りかからなかった。
ピューピュージャージャー流れ落ちる鼻血に、
恐れおののき、メークさんらは、ティッシュを箱ごと押し破って、
投げてくれた。
自ら床を拭き、顔面も拭き、
「ありがとう」とばかりに、
ティッシュの箱をお返しするべく振り返った私が、ニコッと笑った。
その満面の笑顔に、彼女たちは、ヒィ~と悲鳴をあげた。
私の開いた口の中が、血で真っ赤に染まっていたのである。
(鼻血が出てる最中に、鼻をすすると、こうなる)
コレは覚えておいた方がいい。
50代前半のサスケ挑戦のときには、もれなく鼻血の洗礼を受けていた。
なぜ出るのかの医学的な知識はない。
しかし、「サスケ=鼻血」という因果関係だけは、確立されていた。
小学生の頃、遠足の前日に、必ず鼻血を出していたことを思い出す。
教訓:
人間は、半世紀くらいでは体質が変わらない。