写真のこの豆を、何と呼ぶのか知らないのだが、たぶん原材料は、そら豆だと思う。
子供の頃から食べており、いまだ販売しているということは、
かなりの人気商品だと思われる。
私の中でも、おやつやおつまみとしても、上位に位置している。
ただ、その食べ方は、皆に笑われる。
アナタにききたい。
コレをどうやって食べてますか?
皿に盛られたこの豆を手に取り、
茶色の皮をガリッと外し、二つに分かれた豆を口に放り込む。
これが一般的だ。
たぶんアナタもそうやって食べているでしょう。
ところが、私の場合はこうだ。
皿から手に取る。
そのまま口に放り込む。
つまり、皮ごと食べるのである。
ガリガリガリ、ぐちゃぐちゃぐちゃ・・・
この時、イヤなことが起こる。
カリカリの硬い皮が、歯と歯の間に刺さる。
一個食べる間に一か所ほどの確率で刺さる。
刺さったまま、グチャグチャ食べているので、
千切れた破片が刺さったままになっている。
あまり嬉しくない。
そして、卑しいことに、他の皆が食べ残した皮のカラを、
皿から奪い、ガリガリと食べる。
この時ばっかりの刺さり方は、いちじるしい。
刺さりまくっている。
爪楊枝を使いたいのだが、それはしない。
しても、次の豆を砕いたときに、又刺さるからだ。
では、なぜ皮であるカラを好んで食べているのか?
子供の頃は、単に食べる感触が好きだったからに過ぎない。
今は、その時の惰性である。
カラを残すのがしのびないのである。
本来食べられるモノを捨てるのがしのびない。
コレはあの食べ物に似ている。
北海道などに行き飲み屋に入ると、コレがメニューにある。
《カニの甲羅揚げ》
ズワイガニの甲羅に、グラタンを詰め、カリカリに揚げている。
いや待てよ、アレは甲羅揚げという名前だが、揚げてはいない。
オーブンで焼いていると思われる。
食べるには、箸やスプーンで甲羅の中身を食べる。
したがって甲羅は器としての役割しか果たしていない。
なので通常は、客が帰ったあとに、従業員が片づけをすると、
甲羅が皿の上に残っている。
ところが、私のテーブルだけは、甲羅は消えている。
どこに行ったのか?
私の腹の中だ。
ガリガリバリバリと砕かれ、飲み込まれ、
ひょっとしたら使い回すかもしれない器を食った犯人として、
店の扉をあけて夜に紛れるのである。
シーハーしているのは、爪楊枝で歯の隙間をつつく音だ。
だから豆のカラを食べるくらいで、目くじらを立てないでほしい。
シーハー