野生動物の足跡である。丹沢山系の塔ノ岳に、ヤビツ峠から登っている最中に現れた。
どなたかが、親切に表を作って張り出してくれている。
とても役に立つ。
と云っても、雪が降っている季節にしか役に立たない。
土の上には足跡が付かないからだ。
塔ノ岳は、冬場2か月ほどは、雪が残る場所が随所にある。
たびたび野生動物の足跡を発見するのだが、
分かるのは、ウサギと鹿と猪くらいである。
あとは、何がなんだか・・・
この表によって分かった事。
キツネとタヌキの足跡は酷似している。
たぶん、足跡単体を見つけても分からないだろう。
ところが、歩き方がまったく違う。
キツネが一本道を歩くように歩くのに対し、
タヌキは、足を広げて歩く。
「たぶんそうだろうな」
誰もが思う想像どおりの歩き方をしている。
「これはキツネだな」
指さしていると、近くに糞があったりする。
ん・・コレはテンの糞かな?
新たな疑問が湧き、キツネとテンの区別がつかなくなる。
キツネは昔話しにも頻繁に登場するように、ポピュラー。
しかし、テンは、見た事がない人が多い。
目の前に現れたテンを見て、
「ディスイズ、ア、テン」
と言える人は少ない。
(ディスイズでいいのかという英語能力の問題もあるが)
私とて、テンの方が身体は小さいのに、
シッポは膨れているとしか言えない。
ほんじゃイタチはどうなんだ?と問われると、
う~~む、イタチが居たか・・・目がうつろになる。
(たしかイタチは毛が短く、色が茶色で・・・)
恐らく、3匹に並んでもらって、挨拶をしてもらえば、
たぶん分かる。
そういう意味では、タヌキは立派な動物といえよう。
タヌキだけは、あまり野生動物に造詣がない方でも、
「ディスイズ ア タヌキ」と指させる。
(英語能力のことは忘れて下さい)
すこし間抜けな顔立ちと、ドタドタと歩く姿がかわいい。
なるほど、ドタドタと歩くから、あの表にもあったように、
足をひらいて歩くのか。
体操女子の平均台の演技は難しいだろう。
ん・・まてよ?
昔話の《ポンポコ狸》だったか、《ぶんぶく茶釜》だったか、
狸が綱渡りをしていたではないか?
平均台どころか、一本綱を伝って歩けるのか?
タヌキさん、申し訳なかった、
すぐれたアナタの運動神経を馬鹿にして。