国内飛行便はそれなりに飛んでいるが、国際便は、倉庫に眠ったまま。先日、地方に出張した折り、JALの機内で驚いた。
1000円払えば、広いクラスに換えられるので、Jクラスに座ろうとした。
するとなんと云うことだろうか、国際便用のしつらえがしてある。
なるほど、国際便も時々飛ばさなければならないので、
国内で使用していると思われる。
つまりその機に当たった。
座るなり、海外旅行の気分になる。
あれこれと触りまくる。
席が倒れる・・・なんてものじゃなく、完全にフラットになる。
テレビ画面に様々な映画や遊びや音楽など、見放題。
脚置きやグッズなど、まるで外国にいく気分。
たかが小一時間のフライトでは、こなしきれない。
別にこなさなくてもいいのだが、少しでもこなそうとする。
音楽を聴きながら映画を観たり、ベッドの角度の調整にかかりきりになったり。
国際便として飛んでいる場合は、ここでビールだの、ワインだのが、
ふるまわれ、旅気分で盛り上がるのだが、
着いてすぐに仕事となると、そうはいかない。
出された紙パックのお茶でごまかしている。
この席は海外に行く時は、ビジネスクラスと言うカテゴリーになるのだろう。
30年ほど前に、初めてビジネスクラスに乗らせてもらった時は、
あまりの楽ちんに、興奮したものだった。
興奮は持続し、映画だのゲームだのに熱中しすぎて、眠る暇がなかった。
10時間近く起きたまま現地に着いたのだった。
しかし、そのおかげで時差ボケにならずに済んだ。
「これはしめたゾ」
調子にのった私は、帰りの便でも眠らずにいようと、画面に張り付いた。
ところが・・・興奮は続いていなかった。
ワインを呑んだら、すぐにコトン・・・
三回食事を出され、その度のワインでコトン・・・
往きも、ワインを呑んだハズなのに、目がランランと冴えていた。
海外旅行とは、興奮の極みであると理解したあの日。