夜中に足がつる人が大勢いる。その証拠に、薬屋の店舗のガラスに張り紙が貼ってある。
《夜中に足がつる人 どうぞ相談を》
なにやら対処してくれる薬があるらしい。
どうも、その人の仲間入りをしかけている私だ。
毎晩ではないが、時々ツル夜がある。
夜中に、「あっきたぁ~」
ツリそうになると、足が信号をだすらしく、目が覚める。
ツル箇所はいつも同じで、フクラハギ。
さあ、そこで始める行動は、コレだ。
床と垂直の壁を探す。
そこに足の裏を押し付け、フクラハギを伸ばそうとする。
誰もいない時にはそうするしかない。
いたとしても、眠っている人を起こしてまで治して貰うのは、
気が引ける。
「痛い痛い」泣きながら、フクラハギを伸ばしている。
さあ、そこで私は考えた。
フクラハギを伸ばす装置を作ったらいいじゃないか!
題して、《足ツリ脱出マシン》
「きた~」と感じた次の瞬間に、そのマシンに足を突っ込むのである。
すると、足首から先が、強制的にグイッと押し曲げられ、
フクラハギを伸ばすという仕掛け。
電動となっており、足を入れるとスイッチが自動的に入る。
ブイィィィ~~ン
両足が同時にツルことはないので、一つあれば充分。
だれか作ってくれないだろうか?
そうだ、こんな時は、やはりバタヤンの出番だな。
久々にバタヤンの才能を発揮して貰おうではないか!
(もうけが無さすぎる)?
いえいえ、世の年配者たち数千万人の足は、夜ツッているのだ。
通販で売りだせば、とぶように売れるに違いない。

いにしえのオート三輪車