「テレビが壊れた」先日、パソコンがとんだばかりなのに、今度はテレビの画面が、
いびつになってきた。
ゴースト状態と云えよう。
ドラマなのか、スポーツなのかくらいの判別はつく。
しかし、音も出ないし、「たぶんサッカーだろうな」程度。
いわゆるモニターの機械が壊れたようだ。
パソコンが壊れるのはこれまでも目にしたが、
テレビも壊れるという事実を目の辺りにした。
何したワケではない。
ある日突然・・・
家に帰ってきて、電源を入れようとしても、
画面に何も映らないという奇妙な時間ができた。
ふと・・・
これまで習慣的にスイッチを入れていた事実に気づいた。
テレビが無かった20代の頃、どうしていたのだろう?
確か、本を読んでいた。
そこで、本を引っ張り出して読み始めた。
しばらくして・・・
「そうだ、明日の山の天気はどうだろう?」
テレビのリモコンを触っている。
まだ、認識が足りていない。
(テレビはつかないの!)
大谷の速報はどうだった?
(だからぁ、テレビ見られないの!)
ふたたび、本に没頭する。
そうだ、駅ピアノを録画していたんだった。
(録画も見られないの!)
吉田類の酒場放浪記でも見ながら、一杯やるかな。
(全部、見られないんだって)
壁に真っ黒の四角い穴があいているようで、
世の中との繋がりが、すこし薄れた。
ニュースも見られない。
そして今朝、起きてきたその足で、テーブルの上の、
リモコンを持とうとしている。
習慣とは恐ろしいもので、学習より遥かにしつこい。
リモコンのボタンを押してからでないと、気づかない。
(だぁからぁ~~)

水芭蕉の群生(山形県)