えらいことになった!ハンミョウが飛ぶだけ飛んで、やってきたのは、
《スカイツリー》ではないか!
どうやらスカイツリーでヒト休みしようと、考えたらしい。
ところが、折しも、西高東低の気圧配置が決まり、
西風が吹き荒れている。
なんとか、スカイツリーのてっぺんに辿りついたものの、
アッチに振られ、コッチに振られ、
挙句の果てに、掴まっていたコジロウの、
昆虫網が破れてしまった。
とっさにハンミョウが、破れた網を捕まえたものの、
コジロウの掴み握力やいかに?
なんせ、調子に乗って体操のワザの数々を繰り出したばかり。
握力など残っていない。
なのに、網のハリガネに必死にすがっている。
ふと下を見れば、はるか634m下に、下町が広がっている。
東武線の線路が、伸びている。
すると、コジロウが又、文句を言いだした。
「スカイツリーはこんなじゃないヨ」
スカイツリーの形が違うとゴネている。
ふむ、確かに似ているが、かなり違う。
展望台っぽいのを、墨絵で表現したが、
少し違うレベルではなく、かなり違う。
「写真とか見たりしないの!」
コジロウはぶら下がりながら、文句タラタラである。
「ぶらり途中下車でも見た事あるヨ」
そういえば、作者も行った気がする・・・
その代わり、下町をよぉ~く視ると、たくさんの家々を描いてある。
お風呂屋さんや、お寺や神社、坂道だの階段だの、
だのだのの情緒を描いてある。
描いたあげく、雲が湧いて消してもいる。
「もしボクが落下したらどうすんの?」
心配無用、ハンミョウに任せよう。
ここまで連れてきてくれたんだ、なんとかしてくれるヨ。
ところで、この絵は画用紙に描いてある。
大きさは、B4版で、まあまあ大きい。
額に入れて壁にかけると、結構な場所をしめる。
この後の展開によっては、壁が足りなくなる。
どうすればいいのだろうか?
~~~ ~~~ ~~~
どうやら、ハンミョウは、コジロウと手を組みたがっている。
知らん顔をしていないらしい。
いったい、どうなるの!
たぶん、彼らは、アソコに行きたがっている。
アソコとは、いったい?
来週はいよいよ、風雲佳境!