一年を振り返ると、長い年と短い年がある。今年は、短い年だった。
短いというのは、あくまで個人の感想である。
短いと感じる年は、動きが少なかった一年とも言える。
ウイルスのセイで、例年の10分の1以下の動きであった。
おそらくアナタの動きも少なかったと推察する。
ネジを絞める時に、《ゆるみ止め》という金具がある。
金属のワッカの一部を切断し、切断面を、
グイッと上下に離して、ボルトとナットの間に入れる。
そうすると、ゆるみがなくなると云う役目のモノ。
その金具を眺めていると、
切断面の上下が、大晦日と正月に思えてしかたがない。
ただのワッカであれば、輪っかの上を歩いていれば、
永遠に歩き続けられるが、ゆるみ止めのワッカの場合。
いずれ辿りつくのは切断面。
断崖が待っている。
そこから飛び下りるのか、跳びあがるのか?
次のステージ(来年)に行くには、段差がある。
ジャンプするのか、跳び下りるのか?
アナタ次第である。
私は、跳び下りたい。
そうすれば、ゆるみ止めの坂道は、来年いっぱい上り坂となる。
いつも上り坂にいたいのである。
あと数時間で、切断面がくる。
さあ、みんなで、ほんのちょっとだけとび降りてみよう。
来年はすこしづつ登ってみましょう。
アナタの明日がおおきく羽ばたきますように――