ゴミ置き場に相変わらず、カラスが群がる。鳥よけネットを捲りあげて、食い物をついばんでいる。
さて、カラスのカア君は、生ごみの日を知っているのだろうか?
それとも、朝、来てみたら生ごみが置いてあるのだろうか?
我が家の近くのごみ置き場の、生ごみの日は、
火曜と金曜である。
この地域一帯、同じ曜日である。
するとカア君は、早朝、まっすぐにやってくるらしい。
カア君は、《曜日の感覚》が分かるのだろうか?
それとも、《日にちの間隔》を意識できるのだろうか?
中二日と中三日、まるでサッカー選手の試合の日のような、
日にち感覚。
おそらくカア君にとっては、生まれた時から、
手に入れられるかもしれない食事の日にちが決まっていた。
その場所を、ある日襲えば、太陽が3回登れば、
又ありつけ、その後4回目に又ありつく。
この周期を獲得したわけだ。
ほかの場所でも、同じ周期。
したがって、カア君は、
人間のサラリーマン以上の規則正しい暮らしをしている。
朝飯に関しては、その通り。
ただし、食いモノを手に入れられるかどうかは、
その時の運と、努力にかかっている。
散歩のワンちゃんに吠えられるかもしれないし、
几帳面な人が最後に網をかけた場合、
網の隙間から奪取するという正当な食事が成りたたない。
仲間とは名ばかりのカアちゃん仲間に邪魔されるかもしれない。
特に、クチボソのカアちゃんは、黙って奪うのが気に入らないらしく、
カアカアと騒ぐものだから、几帳面代表の人間様が、
玄関からとんできて、箒を振り回される。
最近の食事事情は、昔より向上している。
食べられるもんばかりを集めてくれるし、
あの臭いタバコと一緒くたになっていない。
ビニールは破れやすいし、クチバシが傷つきやすい缶もない。
以前のように日にちが経って腐ったモノもない。
これほどきちんと早朝に食事させてもらうと、
カア君一族はナマケモノになってしまう。
そのうち、カア君一族用のタイムカードができるかもしれない。
栄養価も高いし、メタボになっても不思議でない。
時には遠出をして、運動をしなければ・・・