八角の塩焼き のどに骨が引っかかっている。ゴクンするたびに、のどが痛い。
いつもなら、ほおっておけば取れるのだが、なぜかしつこい。
「ご飯を飲みこめばよい」という教えに従い、丸めたご飯を呑む。
ところが、最近のお米は優秀で、やわらかい。
昔の古米の頃には、固いお米と共に、魚の骨は、
胃袋向けて落ちていった。
丸めたご飯を3個呑み込んだあたりで、
「これはただ事ではないナ」
椅子に座り直す。
あ~
わ~
ぐぅわぁ~
声を出して、吐き出そうとする。
伝統的な、「おえぇ~」も動員する。
ダメだ・・・
相当なやっかい骨が刺さったらしい。
「一筋縄」という漢字が頭に浮かぶ。
「さあどうする」と言葉を吐いたところで、しばし・・・
さあ、どうしようもない事に気づく。
こういう場合、ほおっておいて勝手に骨は外れるだろうか?
危機管理担当、作戦本部は、ほおっておけと指示している。
しかし、本人のゴクンごとの痛みやいかに!
こういう場合、「忘れる」という選択肢はないだろうか?
試してみた。
ダメだ。
忘れられる訳がない。
溺れている人間に、「忘れろ」と言われているようなものだ。
では、眠るという手はないか?
試してみた。
もっとダメだ。
これで眠れる人間は、靴の中に小石が入っていても、
全く気にならないヒトに決まっている。
さて・・・どうする?
こういう時は、病院に行くに限る。
私の場合、病院に行けば、着いた頃に治っている、
というジンクスがある。
《眼科検診》過去ログ参照
ということで、出かける支度を始める。
車庫に向かい、車のエンジンをかける。
気運は高まった。
っと、その時・・・
アレッとれた。
骨が自ら出てきたのである。
「自首をしてきた」という言い方をしてよい。
病院という言葉に即座に反応したに違いない。
よほど病院が怖かったのか!
(病院作戦成功)
おまえだったのか