《蔵王》 ざおう 1840mなまじっか日本語をかじった外国の方に、この山の名前を言うと、
「おお~ザ・キング!」
返事がくる。
私は、あえて誤解を解かないようにしている。
蔵王に登るには山形県側からと宮城県側の両方がある。
これまで双方から登った事がある。
どちらかと言えば、山形県から登るのが好きだ。
道程が長いのと、山形市から近いのと、登山口に、
蔵王温泉があるからだ。
硫黄分が強い酸性で、まがい物のローレックスを手にして、
温泉に浸かると、すぐにバレてしまうほどだと言われる。
本物も持ってない私には、関係ない話しなのだが・・・
蔵王といえば、真冬の樹氷で知られているが、
真夏の高山の花は目をみはるモノがある。
頂上の周りに咲く、コマクサの・・・
っとここまで述べて、ハタと気づく。
そういえば、蔵王には蔵王というピークはない。
最も高いピークは、熊野岳1840mである。
しかも、そこが最も高いのかと問われると、ほかのピークと、
さほどの差はない。
その上、熊野岳とて、とてもなだらなか地形をしているので、
ピークらしくない。
国土地理院上、計測したら、ここだったという所に、
三角点と頂上標識を建てている。
もっと言えば、いや厳密にいえば、30mほど離れた所に
高さ1mほどの自然岩がある。
そこの標高は、1841mある。
山の頂上とは、不可思議な決め方である。
日本的でおおいによろしいと思う。
(この岩には何も書いていないので、誰も知らずに通り過ぎているが)
頂上には岩室と神社があり、賽銭箱も置かれてある。
訊ねた時、ちょうど屋根の改修中だった。
大工の方3人が、屋根にのぼり、トンテンカン。
何日も、頂上でカナヅチをふるっている。
毎日、宮城側から登ってきていると言うではないか。
つまり、連日の通勤が登山なのだ。
ごくろうさま。
そういえば、10数年前に、この神社に手を合わせた時、
賽銭箱が、悪者によって荒らされていた。
壊されていた。
バチ当りがいるものだ。
わざわざ、山の上までやってきて、賽銭を盗む。
さした金額ではない。
賽銭箱(特殊)の金額の方が高い。
それを修復する金額はとても高い。
ここまでやってくる修復人の賃金とて高い。
小銭を盗んで、人に迷惑をかけている。
《お天道様が見ている》
この言葉を吐くには、あまりにもお天道様に近い高みにある。
おそらくすでにバチは当たっているだろう。
今回、3か所賽銭を置ける場所があると分かったので、
555円を持ってきた。
5円玉、50円玉、500円玉だ。
さして、こだわりがある訳ではない。
単なるゴロ合わせに過ぎない。
しいていえば、山形県と新潟県の県境に、この山がある。
《日本国》
にほんこく、と読む山。
この山の標高が555mなのだ。
エッ、蔵王となんの関係があるのかって?
なぁ~んもない。
ひょっとしたら、蔵王から日本国が見えないかなと思っただけ。
お天道様が見ているから・・・

頂上標識とトンテンカン