先日、アサギマダラの話をしていいる時に出てきた高山の花、《コバイケイソウ》
高山の花の中では、花も葉っぱも大きい。
専有面積が大きい植物である。
このコバイケイソウが、今年は数が少ない。
圧倒的に少ない。
葉っぱの大きさも小さい。
すると・・・どうなる?
高山では、植物たちが、いわゆる《しのぎを削っている》。
生きるのが必死の世界で、夏の短い時間だけ花を咲かせている。
ほとんどの花たちは、2週間だけ花を咲かせ、
実をつけようとしている。
個体はとても小さい。
我らが地上で見る栽培された花、たとえば、薔薇だのチューリップだの、
それらよりはるかに小さい花たち。
っと、いう事は、大きな花《コバイケイソウ》などが、
我が物顔に咲きほこれば、肩身が狭い。
その傍で、身を伸ばすことすらできない。
さあ、そんなある年、《コバちゃん》が調子悪いらしい。
ってんで、皆んなが、この時ばかりと花盛りを始めた。
その中でも、この花が思いのたけをぶつけている。
《キンコウカ》
黄色の花火のような花である。
待ってましたとばかり、咲きほこっている。
例年の10倍は咲いていると、現地の方も褒めたたえる。
そうか、来年には、またコバちゃんが盛り返してくるだろう。
それでもいい。
たまには、主人公になってやろうじゃないか!
君が今年は、主役だ!

例年はコバイケイソウが咲きほこっている湿原