《くいあわせ》ウナギと梅干などという食い合わせの悪いものを指す。
昨日、こんな朝食を作っていた。
《シジミとナスの味噌汁》
シジミは冷凍していたものをグツグツと煮る。
ナスは小指大に刻み、グツグツ煮る。
さあ、出来た。
食べようとして、全体像を眺める。
え~とぉ~シジミだらけである。
いや、ナスだらけと言ってもいい。
・シジミは殻が濃い紫色で裏は白。
・ナスは外側が濃い紫色で裏が白。
おんなじじゃないか!
しかも悪いことに、ワカメも投入している。
ワカメの間に、紫と白がゴッチャリ。
以前このコーナーで、ワカメとシジミは相性が悪い話をした。
ガキっと歯に当たったのはシジミの殻だという事件簿だ。
今回のは、そのレベルではない。
もはや食べるなどという行為をできなくされている。
身体をかがみこんで、選別作業に没頭しなければならない。
朝の忙しい時間帯に、時計職人のように背を丸めている。
ついでに片目にレンズでも付ければ、完璧だ。
この相性の悪さは、《くいあわせ》としては、
壁に書く筆頭に置いても構わないだろう。
箸でつまみ上げたモノがシジミなのかナスなのか?
蝶ちょのように、羽がひらいていれば、シジミ・・・
とはいかない。
シジミの殻が分離したモノはナスそっくりである。
箸でつまむ時の硬さでシジミと分かる・・・
いやいや、箸はそこまで敏感ではない。
ワカメに包まれている場合は、もっとひどい。
なんという味噌汁を作ってしまったのだろうか?
肝臓回復(シジミ)と夏場の暑さを軽減する(ナス)を、
一気にいただく良いアイデアだと考えた私がバカだった。
結果、5回ほどのガキっ!
やたら長い時間かかり、すっかり冷めてしまった汁を、
完食したのだった。
んんもう~イヤっ!