神奈川県の低山を歩いていたら、突然!ドドドドダ~~ン
何かが山道に落ちてきた。
クマ!イノシシ!
よくよく見たら、オジサンだった。
手にコンビニの袋を持っている。
ハァハァと息があがっている。
落ち着いたところで質問をしてみた。
「ソレは何ですか?」
「ナラタケだよぉ」
なんでも、キノコを採りに、山中にやってきたらしい。
っとその時、さらにドドドダ~ン!
ふたつの物体が落ちてきた。
もう冷静に判断できる私の見た目では、おばさんだった。
やはりコンビニ袋を持っている。
「ナラタケですネ!」
先制攻撃をかける。
「あら、よくわかったわネ」
「いえ、オジサンに教えてもらって」
なんでも、元気印の女性はキノコが大好きで、
図鑑などで、キノコを調べに調べて、
毒キノコが分かるようになったのだそうだ。
さらに教えて貰ったあげく、
キノコのエキスパートにまで登りつめ、
こうして、山中にくりだし、キノコを集めているそうな。
本日の収穫は、《ナラタケ》。
「土の中に埋もれた腐った樹木からネ、
キノコが生えてくるのヨ」
ふむふむ・・・
「だから、石だらけの所以外は、どこにでもキノコはあるのヨ」
ふむふむ。
ふむふむついでに、お願いしてみた。
「毒キノコが判別できないんですが、いま皆さんが、
採ってきたソレ、食べてみたいんですが、ひとつだけ、
恵んで貰えませんか?」
あっ、いえ、ひとつで結構です。
ああ、そんなに、いえ、そんなに・・・」
かくして、ナラタケを過分に頂き、家に戻った。
当然、鍋となる。
ネギを加えた醤油味の鍋を作ってみた。
ふ~~む、旨い!
採れたてのキノコはこんなに旨いのか!
感心したのだが、再現はできない。
なんせ、キノコの知識なくしてキノコは採れない。
「この魚たちの中に、何匹かフグという毒のある魚がいま~す」
フグを知らずに、こう言われて、手を出せないのと同じだ。
恵んでくれた親切な方たち、ありがとうございました。
毒はありませんでしたヨ~

北海道 羅臼岳で見つけたタマゴタケ 旨いらしい