近所を散歩していたら、農家の納屋に、コレがあった。《落花生の自販機》
この自販機は一年を通じて働きが盛んだ。
冬から春には、《イチゴの自販機》になり、
秋には、《みかんの自販機》を標ぼうしている。
夏は・・・なんだっけ?
そして、秋口になると、落花生を売り出してくれる。
買い求め、帰って袋を破ると、土のニオイがする。
さて、どうやって食べようか?
とりあえず、水道でジャージャー洗う。
けっこう土が落ちる。
そのまま鍋に移し、火をつける。
塩を多めに入れて、40分煮る。
千葉県の房総でおなじみの、落花生の殻煮だ。
《茹で落花生》
これが旨い!
旨いなんてもんじゃない。
一粒口に入れた途端、冷蔵庫からビールを取り出し、
プシュッ!
ふたくち、みくち、やはり止まらない。
食べ方は、殻ピーナツと同じで、殻を両手の指で割り、
2つ、もしくは3つの種をほじくり出して、口に放り込む。
種は、炒った時のようにカチカチではなく、
なんとなく、しんなりしている。
それでも噛み応えは充分ある。
ピーナツは、ピーナツバターができるように、
カロリーが高いと言われている。
太るとも言われている。
ダイエットの大敵だと言う人もいる。
確かに、さんざん呑んだ夜、3軒目のバーで、
ウイスキーのつまみに出されるピーナツをガリガリ噛んでいると、
「あとは野となれ山となれ」、
捨て鉢になったヒトになる。
ところが・・・
茹で落花生に出会うと、その感覚が薄くなる。
肉で言えば、カルビに対する、ロース。
鶏のモモに対する、ムネ肉。
さっぱり感が溢れているので、手返しが早くなる。
大量に茹でた落花生が次々に放り込まれる。
ハッと気づくと、山のようにあった落花生が・・・
こうして、翌朝、《落花生胸やけ》と云う、
聞いたこともない病名で目を覚ますのであった。