映画には、時代によって偏りが感じられる。最近の映画は、《復讐モノ》が幅をきかせている。
っと、ここで、反論が入る。
(それはアンタが、そういう映画を選んで観ているんだろ)
ふむ、では視点を変えよう。
最近の映画は、《閉鎖空間のサスペンス》に満ちている。
地下とか、エレベーター内とか、個室とか・・・
(それはアンタが、そういう映画を選んで観ているんだろ)
ふ~む、では違うジャンルを語ろう。
最近の映画は、《ヒューマンドキュメント》風が好まれている。
北欧の鳥の話しとか、ヒマラヤの民族とか。
(って、それはアンタが、そういう映画を選んで観ているんだろ)
よしでは、コレは偏っていると思える。
とにかく《SF》。
未来なのか過去なのか、地球外なのか、宇宙の果てなのか、
CGだらけで、人間までCGだったかもしれない。
(って、それもアンタが、特に選んで観ているだけだろ)
おっと、この流行りは、無茶流行りだゾ。
《ミュージシャンの伝記》
誰もが知っているミュージシャンをそのヒトの音楽と共に、
語りつくす。
(それはアンタが、好きなミュージシャンだけ観ているんだろ)
じゃあ、コレは究極っぽくないか。
《ワンカメ回しっぱなし》
ビデオカメラを誰かが回しながら、ドキュメント風に、
映画は進み、時に、とんでもない怪獣が登場したりする。
(はいはい、《クローバーフィールド》を観たんですネ
最近じゃないけんど)
うむ、仕方ない、コレで勝負だ。
最近の映画の傾向は、始まる前にこのテロップが流れる。
「実際にあった事件を、物語にしています」
このテロップは変化する。
「実際にあった事件を元に、演出をしています」
さらに――
「実際に起きた事件を参考にしたストーリーです」
あげく・・・
「事実を元に、演出を加えたドラマ仕立てにしています」
もう、なにがなんだか・・・
