どうかやめて貰いたい行為。《家の中で、人間以外がモノ音をたてる行為》
・ポットがシュー
昔のポットは、沸かしたお湯を注いで栓をするだけのモノ。
それが夜中に、シューと音をたてた。
だんだん冷えてくるポット内の気圧が下がり、
空気が隙間から入り込む音だと、気づくのに、
人々は時間がかかった。
ゆえに夜中に怯えていたものだった。
サザエさんの漫画の中でも、その記述がある。
(誰かがいる・・・)
・ファックスプリンターが、ゴトゴトゴトと意味なく音をたてる。
ファクスが送られてくるでもなく、コピーをするでもなく、
ほんの時折、ゴトゴトと音をたてる。
予備動作なのか、なんなのか、不気味である。
ついそちらを見てしまう。
(誰かが操作している・・・)
・ベコン・・・・・
台所のステンレスの洗い場が、夜中にベコンと音をたてる。
凹んでいたのが、膨らんだのか?
膨らんでいたのが、凹んだのか?
どちらか分からないが、どちらかになる時に、ベコンと言う。
熱湯を洗い場に注いだ時にもたてる音だ。
原因は分かっているのだが、おおきなベコンに、
背筋がのびる。
(誰かが、押したのか・・・・)
・ギィ~~
風もないのに、家がきしむ。
古民家でもないのに、ギィ~~と微妙な音がする。
おおきな何かが、家の角を押しているのか。
空気による自然現象なのか。
(夜中だけはやめてもらいたい)
・部屋の空気穴(換気孔)のあたりで、何か音がする。
空気穴とは、最近の建築では、部屋がきちんと密室になり、
ドアの開け閉めで、耳がツ~ンとなるのを防ぐ為に、
何か所か、空気穴を作っている。
10センチほどの穴をあけ、四角いフタで隠している。
そのフタを押せば、開き、もう一度押せば塞がる仕組み。
夜中に、その穴に耳を近づけると、なにか音がする。
「チチッヂヂッ」
風の音にしては、ヒュウではなく、タ行ダ行の音色がする。
このフタは開けられる仕組みになっている。
勇気をもって、あけてみた。
ゴクンッ
網状のフタがある。
うっすら見える内部に、黒いなにかがいる。
この空気穴の構造のもっとも外部は、
幅5ミリほどのスリット状になっている。
たとえれば、牢屋の鉄棒の幅が、5ミリという構造だ。
なにかが入り込むには、あまりにも狭い。
いったい何がいるというのか・・・・・
それは・・・・・・・・・・また明日。
――では、あなたは今日眠れなくなるだろう。
答えは――《コウモリ》
コウモリの家族が棲んでいる。
チッヂッと鳴いている。
真夜中の静かな時でなければ聞こえないほどの鳴き声。
なぜ夜中に?
かれらは、夜行性である。
夜明け前の夕暮れ時が食事時間なので、それ以外は、
空気穴で過ごしているらしい。
コウモリ退治はどうすればいいのか?
その様子を、8年前に遡ってみよう。