《メーデー航空機事故の真実と真相》 CS放送の番組である。
世界中の飛行機事故を再現し、
なぜ事故が起きたかを調べる人たちを取材している。
この番組は一週間に一度の放送ではない。
再放送を含めても、次から次に番組が生み出される。
「こ・こんなに飛行機事故が!」
驚き、あきれ、テレビにかじりつく。
制作した人たちにとっては、いいお客様になっている。
え~と、今日は、羽田空港8時に便だな。
朝早く起きると、朝食を食べながら、テレビを観ている。
時には、ビデオ録画を観ることもある。
悪いことに、付けたテレビ画面が、この番組だったりする。
わざとではない。
マゾヒストでもない。
あくまでたまたまなのだが、納豆をほうばりながら、
くい入るように、画面を見つめている。
どうやら、事故機は、計器故障があったようだ。
そういえば、前夜に観た事故では、雷雲を避けた飛行機が、
ダウンバースト現象で、空気の下降流に巻き込まれたらしい。
その前に観たのは、機長らの怠慢が原因だった。
先週には、単に操縦士の滑走路間違いで、
短い滑走路を飛び立てなかった。
この一年で、どれほどの飛行機事故のシーンを見たことか。
その認識を持ったまま、羽田空港の旅人となる。
怖くないのかと問われれば、怖くはない。
状態や状況を知るというのは、正しいことだと信じている。
飛行機業界は、事故の度に、きちんと原因を見つけている。
同じ事故が起きないように、次なる対策を立てている。
その割には、いまでも事故は起きるのだが、
少なくなっていることは確かだ。
ゼロになる日が来るのかどうか分からないが、
亡くなった方たちが無駄にならない為にも、
なぜ事故が起きたかを、我々が知る義務がある。
それにしても、地面に激突し、炎上する飛行機でも、
助かった方がおられるのに、人間の命のたくましさを感じる。
「一縷の望み」という言葉にすがりたくなる一瞬。