朝飯の味噌汁は具沢山が好き
であるのだが、時に、困った事態がおこる。
シジミを冷凍させておいて、それを鍋に入れ、グツグツやる。
その間に、昨日は、これらを入れた。
・ナスのきざみ
・ワカメ
・ナメコ
・キャベツ
これらが、ごっちゃになって、汁の中に浮かんでいる。
大きさと色を見てみよう。
シジミとは、紫色。
ぼんやり見ていると、暗色である。
浮かんでいるモノの中に、紫は、ナスも同じ色。
煮込んでくると、ナメコもワカメも似た色になる。
大きさも、シジミとほぼ同じ。
さて、テレビに映っている、ラグビーワールドカップの、
終盤を観ながら、箸を動かす。
うわめ使いで、味噌汁の具をつかみ、口にいれる。
ガキッ!
中村選手がイングランドの重量フォワードにタックルされた瞬間に、
同じ衝撃が、私の口内におきた。
ナスと思った紫が、実はシジミだった。
ドカっ!
中村選手がふっとぶ瞬間に、ガキッ!
中村選手はボールを落とさなかったが、
私の口から、ダラダラと内容物がこぼれてくる。
台所に走り、流し台にうずくまり、ゲェと出す。
噛み砕かれたシジミの貝殻とワカメとナスとナメコが、
落下する。
思わず、「ノックオン!」声が出る。
これは、せっかくの大切な瞬間がおじゃんになった時、
という意味である。
ある意味、朝食とは、攻めである。
今日一日の糧を、充分な栄養として、摂り込もうとしている。
攻撃がうまくいっている最中に、ノックオンをする。
あああ~~~
ため息が漏れる。
ボールを前に落としてしまう失策と、
シジミを噛んでしまうエラー。
とても悲しい早朝のノックオン。 中村亮土選手は、高嶋政伸に似ている