「ドバッ」液体の入った容器には出口がある。
プラスチック容器のドレッシングや醤油など、
傾けて、指で押してやると、チョビチョビ出てくる。
出てくる液体の量は、さまざま。
始めて買ったドレッシングなどは、出し方注意から始める。
化粧品のプラスチック容器では、傾けるだけでなく、
軽く振リ出してやらねばならないケースがある。
昨日、市販の乳液を買った。
いつものつもりで、軽く押しながら、少し振った。
ドバッ
え~なになに~手の甲に、大量の乳液!
予想していた量の20倍ほど。
つまり、20回分。
手の甲がほぼ白く覆われている。
いまにも両側から垂れ落ちそうになっている。
ドレッシングなどで、多めに出るモノはある。
しかし、ここまで大量に出るモノはない。
やられた・・・・・
では、思いっきり降らなければならない最右翼は何だろうか?
タバスコ
あれだけは、振って振って振り続けなければ、用をなさない。
タバスコの小瓶を振っていると、
(中身が全部出る為には、いったい何回振ればよいのか?)
完全達成回数を調べたくなる。
おそらく、1000回は軽く超えるだろう。
うまく、作ったものだ。
タバスコと言えば・・・・・
50年ほど前、初めてタバスコを見た日。
ピザトーストなるものを初めて注文した日のことだ。
テーブルの上に、塩などの他に、
赤い液体の入った小瓶が置かれていた。
田舎から上京した者にとっては、見たことがない瓶。
(ずいぶんちっちゃなケチャップだな)
ヒョイと持ちあげ、こんがり焼けた分厚いトーストの上に、
垂らそうとしたら、全く出てこない。
試しに振ってみた。
チョビッと出た。
(なんじゃこれは、詰まっとるぞ?)
続けて振る。
チョビッ
どんどん降る。
どんどんどんどん降る。
(よし、たっぷりケチャップがかかったゾ)
ガブリ・・・・・・・
ぅ、ぅ、ぅ、ぎゃぁぁぁああああああああああああああ~~~
当時辛い物がまったく苦手で、
寿司のワサビすら外して食べていた私。
そんな人間の口の中に、30回ほど振ったタバスコ!
口の中が、溶鉱炉のようになった。
水を大量にガブ飲みしたものの、
火が収まる気配がない。
その後まる一日、食べ物の味がなくなった。
指もシビレていた覚えがある。
知らなかったとはいえ、世の中には、振る前に、
確かめるという手順を踏まねばならないモノがある事を悟った。
悟ったハズなのに、その後、さまざまな瓶で失敗をしている。
今回の乳液も、失敗が役に立たなかった例に加えられた。
あのコトワザ、
「こぼれたミルクは戻せない」
を思い出し、もったいないので、なんとかしようとする。
乳液を顔面の他に、うでに塗りたくり、
ズボンをめくり、足にも塗りたくった。
ネチャネチャして、しばらく気持ち悪かった。
ズボンが引っついて具合悪いので、すぐに脱いで、
洗濯することになった。
ついでにティシャツも洗った。
野ぶどう