「イシマルさん、ウインドサーフィンって、どんな所でやってるんですか?」
よく質問されるので、写真を観て頂こう。
真ん中に小さく見えているのが、ウインドサーフィンだ。
この写真は、与論島の大金久(おおかねく)海岸、通称、
《百合が浜》と呼ばれるビーチ。
星の砂が採れることでも有名だが、大干潮の時に、
《ゆりがはま》が沖に現れることでも、名前が知られている。
観光客は渡船で渡り、時にはパラソルや椅子を置いて、
海の孤島を味わう。
孤島にしては、あまりの海の美しさに、涙する。
われらは、ウインドサーフィンで、すっとんで行き、上陸する。
「おっ、お茶とってくる」
仲間に声をかけ、ビーチまで戻り、ふたたびやってくる。
「サンドイッチとってくる」
仲間のひとりが舞い戻り、戻ってくる。
ビーチから1,6キロほどの距離なのだが、
ウインドサーフィンとは、
時速40キロを超えるスピードで走るので、
あっという間に、たどりつく。
頻繁に行ったり来たりすると、一日に何10往復するので、
「今日、100キロ走ったヨ」
なんて、ザラとなる。
実際、最近は腕時計にナビシステムがあるので、
記録としても数字と軌跡が残る。
海面は、リーフ(環礁)に囲まれているので、フラット。
静かな海面。
よほどの爆風が吹かないかぎり、平水面ですべるように、
滑空する。
ある意味、海上の楽園となる。
ちょいとその気になれば、時速60キロ近くを計測する。
水深は、1~3メートル。
視線を落とし、海の中を覗けば、アカウミガメが泳いでいたりする。
時に長い距離を走っていると、眠くなる。
陸と平行に走る風の場合、4キロほどを行ったり来たりする。
うとうとしてしまう。
時速40キロで走りながら眠くなるとは、どぎゃんこつネ!
陸であれば、おまわりさんの世話になろうと云うものだが、
なんせ人も少ない海の上。
身体がかってに操縦してくれているので、うつらうつら・・・
まさかそのまま眠ってしまうことはないが、
一種の座禅状態になっている。
そういえば、一年ほど前、そんな状態になった記憶がある。
あれは確か・・・屋久島の登山中のことだった。
《
屋久島登山⑥》 2023年2月1日

ゆりがはま の絵(プリシアホテルの玄関に)