「よし、スキーに行こう!」 土曜の昼、出発する。
午後、スキー場に着き、さっそくゲレンデにとびだす。
およそ3時間、滑りまくる。
その後、お気に入りのペンションにお邪魔し、
夕餉となる。
翌、日曜8時、リフトが動き出すのを待ち、
「はい、どうぞ」の声と共に、リフトのひととなる。
昼前まで3時間滑り――
さあ、ここからが本番だ。
クルマ内でスキー服から、登山服に着替える。
スキー靴から登山靴に履き替え、
スキーストックから、登山ストックへ。
20分の移動で着いたのは、
《蓼科山 竜源橋登山口》
登山靴にアイゼンを装着し、雪の中、歩き出す。
目的地は双子山(ふたごやま)の麓の双子池ヒュッテ。
だんだん雪は深くなり、ラッセルとなる。
双子山の下りではズボッ!
足がももまで沈み込む。
歩く度に、30センチ~60センチ沈み込む。
そのたびに、ヨッコラショと立ち上がらなくてはならない。
あるいは、そのまま泳ぐように進んでゆく。
振り返ると、10m進むのに、5つの深い穴があいている。
私の足の長さが測られている。
掛け算すると、100mで50穴。
およそ3キロで、1500の穴。
モグラのお手伝いをしている。
なんやかや二日間、10時間の悪戦苦闘の末、
雪に、何千の穴ぽこをあけて、
スキーからの結末を終えた。
真冬にはアイゼンではなく、スノーシューの方が良い場所が、
多いので注意しましょう。
これだけ動いて帰ってきて体重計に乗ったら、
増えていた。
不思議な身体だ、さほど食べていないのに・・・ ズボッ
ブフォワッ