昨日、「朝食のワッフルを食べながら」と述べた。 そこは毎年雪深い山の中にある山小屋。
冬場は、土日祭日だけオープンしている小屋である。
八ヶ岳連峰の中でもとりわけ雪がよく降る。
例年、6mの積雪があるらしい。
らしいというのは、今年に限って、50~80センチしかないから。
しかしながら、
2月の終わりに、やはりというかやっぱりというか、
ドサッと降った。
いまごろ、山小屋の前で、カマクラを掘っているかもしれない。
カマクラは雪を盛って作るものだが、あまりにも多い雪の場合、
ただ横から掘るだけで、できると小屋の方は言う。
中に、灯りと炭火を持ち込み、飲んだり食べたりしていると、
熱いほどだと言う。
「夕食で~す」
夕方5時に声がかかる。
冒頭の写真のディナーが出される。
ビールで乾杯し、やがてワインへと移行する。
外はマイナスの雪の中。
静かな夕餉である。
その昔の山小屋とは、あきらかに進化したご馳走をいただける。
「朝食で~す」
6時に声がかかる。
8時間たっぷり眠った身体に、ワッフルが出される。
普段、ワッフルを食べることはないのだが、
これは旨い。
トーストと違ってデコボコがあるので、いろんな物が、
てんこ盛りできる。
寝ぼけまなこの手先で持っても、てんこ盛りが、
落ちることがない。
ベルギーの方たちは指先が不器用なのだろうか?
(なわけない)
料理の進化は、運びあげる道具の進化でもある。
冬の間は、スノーモービルが活躍する。
高い山の上では無理だが、近くに幹線道路が走っていれば、
物資を運べる。
山の中も、この50年の間に、随分変わった感がある。
良いように変わってくれるのは嬉しい。
おそらくまだまだ良くなってゆくだろうと期待している。
昔の山小屋を懐かしむ方もおられるが、それはそれで良い。
二極化すれば良いであろう。
・シンプルで自然に近い山小屋
・近代的なものを取り入れる山小屋
様々な形があっていいのではないか。
いずれにしても、泊まる方たちは、エンヤコラショと、
自分の足で歩いてゆくことに変わりないのだから――