~~~昨日のつづき~~~
満月登山に向かったわれら3人。
かほ 登山ユーチューバー
サキ 砂漠を250キロ爆走するランナー
石丸 山カフェマスター
九重連山の北千里という広大な砂漠地帯を、
まるで昼間の様な感覚で歩いている。
月明りとは、かくも明るいものなのか!
「見える!」と言う言葉をなんども連呼する。
見える=色も見える、という意味となる。
もし、何かがあった時の為に、みな白っぽい服を着てきた。
しかし、それは杞憂。
見え過ぎる、とさえ口走るほどの見え方。
その昔、高校の生物の、たかおか先生が
「月明りでは新聞は読めない」
ルクスの勉強をしていた時に、断定した。
断定されると、反発するのが、若さ。
すぐに夜中に、新聞を持ち、月明りで読もうとした。
しかしその時は、満月でなかったので、うまく読めなかった。
実験の検証はしていなかったのである。
その時の検証を50数年ぶりにやってみた。
新聞は無かったが、山の案内本を取り出した。
文字の大きさは、新聞とおっつかっつである。
満月も45度の角度になりつつある。
どうだ?!
「ほっけいんおんせんのゆにつかりながら・・・」
スラスラと読めるではないか!
今さらながら、生物のたかおか先生にモノ申したい。
「デタラメを言っちゃあ、いかんよ、読めるじゃないですか」
先生がご存命なら、今からでも口角泡を飛ばしたい。
たかおか先生に対しては、常に困った生徒であり続けた。
「自然界には、自ら動く物体はない」
慣性の法則の勉強時間に、たかおか先生にまたしても断定された。
カチンときた私は、
「例外はないのですか?」
「ない」
「もしあったらどうします?」
すると先生は、
「あったら坊主頭になってやる」
さあ、このあと一週間図書館に通いつめ、
あるモノを見つけ、生物の時間に突きつけた。
「《ブラウン運動》はどうなりますか?」
それは、花粉の動きで見つけられた運動で、
外部からのチカラとは関係なく、花粉が振動している様を言う。
まさか、ブラウン運動を突き付けられるとは思いもしなかった、
たかおか先生は、皆の前でタジタジとなった。
そして、次の日、坊主頭で現れたのである。
失敗を認める良い先生であった。
話しを戻そう。
満月の夜に新聞は読めると分かった。
となれば、お菓子の裏に書かれてある文字も見えるのか?
取り出したお菓子は、
《ムーンライト》
月明りの中でお茶会をしようと、コンビニで買ってきた。
砂漠の中にあった平たい岩の上で、紅茶を飲もうということになった。
保温ビンから熱湯を注ぎ、ティーバックを入れる。
すると、かほさんとサキさんがザックの中から、お菓子を取り出す。
出てくるは出てくるは・・・
駄菓子屋さんで売っているような甘くて、
カロリーだらけのモノばかり。
彼女たちは、アスリートである。
アスリートとは、
高タンパク低カロリーばかり食べているかと思いきや、
真逆だった。
片や、ヒマラヤなどの高高度の山に挑戦する、かほさん。
片や、炎熱の砂漠地帯を250キロ走る、サキさん。
ふたりの会話が秀逸だった。
「栄養のないカロリーの低い物なんか、食べられますかいな」
「欲しいのはカロリーと」
「食べたいと思わせるような魅力あるお菓子!」
お菓子?
もの凄い運動をしているので、カロリーが豊富に要ると言う。
片や8000mの高山では、空気が薄く食欲がなくなるので、
最も食べたいお菓子が最適という。
片や、砂漠の熱で食欲がなくなるので、
甘くて刺激的なお菓子が嬉しいと言う。
ふ~ん、究極的には、そうらしい。
どんなに食べても太る心配はないらしい。
さほどの激げしい運動をしている。
そして、さほどの運動をしていない私も、
その気にさせられて、お菓子を、うまいうまいと食べましたとサ。
満月のすぐ右にある星は、木星