《
屋久島 宮之浦岳》
を登る私
NHKのラジオ《山カフェ》でヒマラヤのエベレストに、
電話を繋いだ。
普通のスマホに繋いでみた。
繋がった先は、国際山岳ガイドの近藤謙司さんだ。
現代の電話は糸電話のレベルから遥かに進んでいることを、
思い知った。
先月、大分県の鶴見岳一気登山の実況中継を、
スマホで繋いだが、かなりヒドい音質だった。
それに比べたら、同じスマホなのに、
まるですぐソコにいるかのような電話ばなし。
かような時代である。
エベレストのベースキャンプ(5300m)に繋ぐ予定だったのだが、
現在、かの地では雨が続き、いったんルクラ(2300m)の村に、
ヘリで降りて、体調を整えているとの返事。
まもなく、再びベースキャンプに戻り、
20日頃にエベレスト登頂を目指すと、近藤ガイドの話しだった。
となれば、明日あさってあたり吉報があってもおかしくない。
いや、知らせはこちらから促さなければ、届いて来ないだろう。
いずれにしても、安全第一である。
9年前のエベレストベースキャンプでは、
ネパール大震災が起こった。
ネパール全土での災害となった。
実はこの時も、ガイドの近藤氏は、
ベースキャンプで指揮をとっていた。
突然の揺れと、(あとで分ったことだが)、
東京都庁ほどの大きさの氷のカタマリが崩落し、
ベースキャンプを雪崩が襲い、多くの登山者が亡くなった。
かろうじて生き延びた日本人の隊員は、その後、
被災したカトマンズの街で、救護活動をしていると伝えられた。
エベレストで、「安全第一」という言葉を使うのは、
いかがかと思われるだろうが、山カフェの電話ツナギの中で、
近藤謙司さんは、こう答えていた。
「エベレストは安全にはなっているが、簡単にはなっていない」
要約すると、「すべてはそのヒト次第」と言えよう。
この言葉は、すべての山に言える戒めであると、
噛みしめている。 屋久島 宮之浦岳 (エベレストではありません)